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2015/02/13

家族って・・・

「8月の家族たち(原題:August: Osage Country)」(http://august.asmik-ace.co.jp/)という映画を見た。父親の失踪と死をきっかけに家族と親戚が久しぶりに集まったものの、食事会で激しい口論が起こり、込み入った人間関係が明るみに出て、また離散する、という話だ。これではあまりにも端的すぎる説明なので、詳しくは映画やサイトを見て欲しいが、家族や親戚との関係で葛藤を抱えたことのある人ならきっと、共感するポイントがいくつか見つかるはずだ。初期のガンを患いヤク中状態の母親を演じたメリル・ストリープは、のっけからド迫力の演技を見せてくれる。

家族との付き合いはときに非常に悩ましい。自分のことをどこまで家族に伝えるか、家族間で起きた嫌なことをどうやり過ごすか・・・簡単に断てるような仲ではないがゆえ、互いがいろんな気を回し、面倒ごとも頻発する。

私の家族は、父、母、私の3人だから、私にとっての家族との付き合いは、親との付き合いを意味する。楽しかった思い出や嬉しかった思い出は多いが、長く続いた揉め事や葛藤もあった。それこそ20歳そこそこくらいまでは、親に自分のことを理解してもらいたくてがんばっていた。親のことを理解するよりも自分を理解してもらうことが優先だった。しかし今ではその情熱は薄れた。以前のように、自分のことを理解してもらおうとたくさん話したり、本音を伝えようとしたり、口論したりしてがんばることはなくなった。自分のために、親に強く出ることはなくなった。あきらめたとも言えるし、どうでもよくなったとも言える。もちろん理解してくれるに超したことはないが、それはあくまでも理想で、現実では到達できないことのように思う。そもそも私だって親のことをそんなに分かっていない。親が私に見せる姿から親がどんな人かを把握していただけで、それは親の一面にすぎないのだから。

今の、親に対する思いは、自分を分かってほしいと思っていた時よりも少々複雑だ。私は年をとっていく親に困惑している。ひとり暮らしをしているため、親の姿をいつも見ているわけでなはい。だから数カ月ぶりに実家に帰ると、前に比べて親が年をとったのがはっきり分かる。体の不調が増えたとか、忘れっぽくなったとか、そんなことを訴えるようになった親にどう対応したらいいものか。話は聞く(正直、話を聞くのもちょっと辛い)、でも返す言葉が見つからない。将来的には私が親をサポートしなければならない。でもどうやって?親が年をとるのは避けられない。でもまだ私はそのことを受け止めきれていない。少しずつそのための準備をしていかなくてはならないのかもしれない。